AWSビリングのネタ、第3回。ビリングレポート不明な請求編

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モビンギの幸道です。前回に引き続きAWSビリンクのネタ第3回です。

前回の操作で連結アカウントから請求データCSVを出力できるようになりました。また、ビリングレポートで取得できるCSVファイルの基本的なことが理解できたと思います。

今回は、ビリンクレポートの請求レコードについて整理していきたいと思います。

マンネリ化してきた妄想シーン

上司  ー> 部下 (サーバー管理兼任)

上司)今月のサーバー利用コストは、いつぐらいに見れそう?

部下)そうですね、全体の請求が確定してからで問題なければ、月末から3〜7日後に集計出す具合になります。

上司)ふーん、ずいぶん時間がかかるようだけど?

部下)ビリングレポートで取得できるCSVファイルは、月末時点では確定した請求ではないので仕方がないですね。基本的に月末を過ぎた後、AWSから確定した請求メールが配信されるのですが、その配信までの間にサポートやボリューム割引などが全体の利用状況に応じて計算される具合になります。

確定前の状態で構わないのであれば、集計することはできますよ。

上司)じゃあ、事務の子に頼んで月末時点の請求データで集計してもらえる?ついでに請求確定の時に差分がわかるといいけど。

部下)え?まぢですか!?

上司)なになに?なんか難しいのか?うちの場合、事業部門で月末締めの月次決算やってるから必要なんだよねー。じゃあ、事務のピー子さんに伝えておくから、よろしくー。

・・・

・・・・

・・・・・・数日後

・・・

ピー子)係長!おはようございます。月末に行う集計作業の指示がありましたけど、詳細は係長にって。そのまま海外出張行っちゃいましたよ。次の月末まで帰ってこないそうです。

それで、何から進めればいいんですか?

部下の係長)ああ、そうなの・・・。ひとまず、月初にCSVファイルを渡すので、それ使って事業部別に利用金額を算出してもらうことになるから。

ピー子)そうですか!よくわかんないですけど、よろしくお願いします!

 

請求データをエクセルに取込む

部下の係長)じゃあ、さっそくだけどチャットで送った請求データCSVをエクセルで取り込んでもらえる?

ピー子)はい!こんな感じですね!(ぱこぱこ、ぺんっと)

部下の係長)取り込んだら次の4つの項目でピボットテーブル作ってみて。lineItemの次の項目でおおよその振り分けはできるので。

lineItem/UsageAccountId
lineItem/ProductCode
lineItem/LineItemType
 lineItem/UnblendedCost

 

ピー子)はい!こんな感じですね!(ぱこぱこ、ぺんっと)

おぉ〜、いい感じに表が出てきましたね!

ピー子)あ、項目足りてないですね。ちょっと待ってください。こんな具合ですね。

部下の係長)それでいいよ。lineItem/LineItemTypeを入れるとサービス毎に発生する個別のコスト分が表示されるので。

 

部下の係長)あと事業部毎のコストはアカウント単位で分けてるので、対象事業部はこのリストつかって突き合わせてみて。

ピー子)はい!承知しました!

 

・・・・

・・・・・・1時間後

・・・

ピー子)係長!できましたけど、ちょっと貰っている予算と数字が大きくずれているものがありますね。なんででしょ?

部下の係長)うーん、、これは、サポートとか前払いが発生するサービスを購入しているせいかな。

これとか、

こーゆーの。

他にも、RI購入(RIFee)や返金(Refund)、クーポンなどで発生するクレジット(Credits)などが出てきたりするので、その予算表に組み込まれていないと合わない部分がでてくることになるね。

ピー子)そうなんですね!

部下の係長)あとアカウント毎の金額を事業部毎に合算する前に、このデータが請求確定前の状態になるので、後日同じ作業をもう一回やってもらう具合になるかなぁ。その差額を翌月の計上で相殺してもらうことになると思うから。

経理部の処理によって変わるから、詳しくは課長と相談してみて。

ピー子)このファイル1つだけならいいですけど、たくさんあると大変そうですね!

・・・

・・1週間後ぐらい

ピー子)係長!確定した時点の請求データとPDFいただけますか?

部下の係長)請求PDFは発行されているから渡しても問題ないと思うから後で送るよ。

ただ、会社で利用しているアカウントの請求だけど、自社のクレカ決済になってて実際の請求が翌々月にしかこないから、もう少し先に改めて確認になるね。

ピー子)そうなんですか。ますます確認が面倒な請求データですね!

・・1時間後ぐらい

ピー子)ひとまず、PDFと請求データの数字は合ってるので完了ですね!

部下の係長)お疲れ様。

今回は、RIとか利用していない前提だったから良かったけど、タグ使って分解したいとかRIを利用したいって言い出したら、更に大変かもね。

ピー子)そうなんですね!よくわかんないですけど、その時は、また教えてください!

課長には集計データ渡せるようになったと伝えておきますね!

部下の係長)はい。また、来月よろしくね〜。

 

集計してみる時のポイント

  • アカウント単位で集計までならlineItem/xの項目からチョイスで十分。
  • RIの利用がなければUnBlendCostで集計でオケ。
  • 前払いが発生するサービスの請求分に注意!
  • 返金やクーポンクレジットなども同様!
  • クレカ決済にしている場合は、実際の請求が翌々月等になるので経理の人と相談

ではでは、また来週〜。

 

3回目

7 不明な請求を追う

8 請求データと請求PDFのつじつまが合ったか確かめる

9 出せるようになったと上司に通報する

 

次回以降の連載ネタはこんな予定。

9.5 ダグで集計したいって・・・

10 RI買いたいってさ

11 RIの闇にせまる

12 なんか良いツールないか探す

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