皆さんは電子書籍を出版したことがあるでしょうか。
Amazon Kindleストアや楽天Koboなどの電子書籍プラットフォームの登場により、個人でも気軽に書籍を出版することが可能になりました。
そんな電子書籍は、実はDevRel活動でも活用することが可能です。

開発者向けに電子書籍を出版するということ

電子書籍は、DevRel(Developer Relations)で使えるツールの一つだと考えます。

  • 出版するにあたり、コストと時間がほとんどかからない(紙と比較した場合)
  • 電子書籍プラットフォームが媒体として機能することによって、露出(認知)を増やすことが可能

まとめると、ほぼお金をかけずに認知を増加させることが可能・・かもしれません。
例えば、開発者向けプロダクトを自社で提供しているのなら、初めて触る方向けに入門書を電子書籍で公開する、中級者向けに実践書を公開する、などが考えられます。
電子書籍を冊子印刷して本にすれば、展示会やイベントなどオフラインの場面で配ることも可能です。

電子書籍出版までの大まかな流れ

  1. 各種電子書籍出版用アカウントを用意する
  2. EPUBデータ(原稿)、表紙用の画像を用意する
    • Kindleストアの場合、原稿はEPUB以外も対応していますが、楽天KoboではEPUBのみです。両方の媒体に登録するならばEPUBで原稿を作成することをおすすめします。
  3. 電子書籍を登録し、審査を受ける
    • 少し時間がかかります。Kindleストア だと24時間以内、楽天Koboだと最長3日くらいです。
  4. 審査で問題がないことが確認されると、あなたの電子書籍は無事、世の中に公開されます。

作成の際のポイント、注意点など

原稿の作成と管理にはGitbookがおすすめ

あなたがもし開発者なのであれば、Gitbookでの原稿作成をおすすめします。
Gitbookは、マークダウン形式でドキュメントを作成し、gitで管理できるNode.js製のツールです。
HTML、PDF、EPUBにエクスポートすることが可能なので、開発者向けドキュメントはもちろん、電子書籍用の原稿にも活用できます。

Kindleストアで0円で販売する方法

Kindleストアは通常、販売価格は99円以上で無いと販売することができません。
Webで無料で見れるように、電子書籍も無料(0円)で出版したいと思うこともあるでしょう。
そんな時は、プライスマッチを適用させれば0円で販売することができます。
他の電子書籍媒体で同じ本を0円で出版し、Kindleストアのお問い合わせでプライスマッチの適用を申請します。

楽天Koboは審査が超厳しいので注意!

楽天Koboではデフォルトで0円から出版できるのと、アカウント作成が簡単であるため、Kindleストアのプライスマッチ適用に時折利用されます。
しかし、楽天Koboは人の目でしっかりと審査を行っているようで、審査に3日間かかることもざらです。チェックも(Kindleストアと比較すると)非常に厳しいです。規約「(9) 勧誘・誘導・宣伝目的での利用」に記載してある通り、ハイパーリンクはもちろんのこと、テキストでURLを記載することもゆるしてくれません。
技術本を執筆する上で、URLが掲載できないのは少し痛いところではあります。

最後に

電子書籍の出版がDevRel活動のツールになり得るという話でした。
みなさんもぜひ一度執筆してみてはいかがでしょうか。それでは良い電子書籍ライフを!